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ナカゴミ建設

新築の収納計画|量・場所・内寸で決める、戻しやすい収納

収納の量と配置を考える記事のアイキャッチ。キッチンの収納を設けた施工実例の写真

「新居の収納は、どれくらい必要?」「広い収納を一か所につくれば、片付けやすくなる?」

収納を増やしたい一方で、部屋が狭くならないか、どこにどれだけ設ければよいか迷うのではないでしょうか。

必要な収納は、持ち物の量としまう状態の寸法を調べ、使う場所に合わせて計画します。

この記事では新築を検討する方へ、持ち物の整理や収納の内側の見方、家族の使い方に合う置き場所を説明します。

新居へ持っていきたい物を思い浮かべ、収納の打ち合わせで設計者に伝える内容を整理してみてください。

目次

持ち物をしまう形で数え、収納量を決める

ハンガーに掛けた上着、収納ケース、長い掃除用具に寸法線を添えた一般図
図:しまう状態で測る持ち物

必要な収納量は、残す持ち物の量と、しまう状態の寸法を調べて決めます。 最初に行う整理は、次の二つです。

収納の畳数を先に決めるより、置きたい物を具体的にすると、棚やパイプがどれだけ必要かを比べやすくなります。持ち物の一覧は、使う人と置き場を決めるときにも利用できます。

今ある物と新居へ持っていく物を分ける

持ち物の一覧では、今の量と新居に残す量を分けます。買い足す予定や普段のまとめ買いも、次の項目で書き添えてください。

書き出す項目記録する内容
持ち物靴・書類・食品などの種類を分ける
残す量足数・冊数・箱数など数え方をそろえる
使う人と場所誰がどこで取り出すかを書く
増える条件買い置きの上限や買い足す予定を書く

例えば食品のストックなら、買い物直後の量と普段使う量を分けて考えます。今の棚が空いている日の写真だけでは、まとめ買い後に収まるかを判断できません。

処分を決めていない物は保留として残し、計画の途中で見直す日を決めておくと整理しやすくなります。

出典:Panasonic|収納物のサイズ・量と使用頻度

掛ける・たたむ・箱に入れる状態で寸法を測る

収納寸法は、実際にしまう形に合わせて測ります。確認する対象は、次のとおりです。

同じ衣類でも掛けるかたたむかで必要な場所は変わります。持ち物の大きさを書いたメモに写真を添えると、棚の高さや仕切りを考えるときにも使えます。

寸法をぴったり合わせる前に、手を入れて持ち上げられるかも実物で試してください。

使う場所と使う人に合わせて収納を分ける

南アルプス市Y様邸のキッチンカウンターに設けたオープン収納とダイニング
写真:南アルプス市Y様邸のキッチンと収納

日常品は使う場所の近くへ分け、共用品か個人の物かに合わせて置き場を決めます。 配置を考える軸は、次の二つです。

一か所に集める方が合う物もあるため、家族の使い方に合わせて選びます。写真の南アルプス市Y様邸では、キッチンの近くに食品や日用品をしまうパントリーを設けています。使う場所と収納の配置を合わせた実例です。

使い始める場所と使い終わる場所を結ぶ

置き場は、物を取り出す場面と戻す場面の両方で確かめます。例えば次のように、一つひとつの動きと物の置き場を結びつけます。

使う場面置き場の考え方
帰宅して荷物を置く玄関付近にバッグや上着の置き場を検討する
食卓で書類を読むテーブル近くに書類や筆記具を戻す場所を設ける
掃除を始めるよく使う範囲に掃除道具の収納を設ける

例えば上着を椅子へ掛けることが多い場合は、帰宅後に無理なく立ち寄れる場所を探します。玄関に大きな収納を設けても、そこで脱ぐ習慣がなければ使い方を変える必要があるからです。

外で着た衣類の扱いは、花粉が気になる季節の帰宅動作も含めて考えられます。

出典:Panasonic|使う場所と一時置きの考え方

共用品と個人の物で置き場を分ける

家族が使う書類や道具と、個人の服や趣味の物は置き場を分けると整理できます。次の内容を家族で確かめてください。

例えば学校の書類は、帰宅時に置く場所と保管する場所を分ける案があります。一時置きが保管場所に変わらないよう、確認した後に移す先も決めます。

衣類をまとめる収納が合うかは、洗濯後に片付ける人と着替える人の動きで変わります。

出典:Panasonic|収納物のサイズ・量と使用頻度、Panasonic|使う場所と一時置きの考え方

棚の内寸と、出し入れの動作を確かめる

棚板の間と側板の内側を測る収納棚、引出しを手前に開けた家具と前の作業場所を描いた一般図
図:収納内部の寸法と出し入れの空間

収納物が入るかは、家具の外側の大きさだけでなく、中で使える広さや出し入れ口の大きさ、使いやすさで判断します。 確認する順番は、次のとおりです。

図面に収納の幅が書かれていても、その幅いっぱいに物を置けるとは限りません。

外形寸法と使える内寸を区別する

側板や棚板、金具があるため、家具の外形と収納内部で使える寸法を区別します。照合する場所は、次のとおりです。

照合する場所実物と確かめること
内部の幅・奥行・高さ棚板の間や金具を避けた空間に収まるか
物を通す開口扉を開けたときに箱や道具を通せるか
取り出す余地指を掛ける・持ち上げる動作ができるか

LIXILのキッチン収納資料でも、収納の中で使える寸法と持ち物の寸法を比べるよう案内しています。寸法内でも形状によって収納できない場合があるという条件を付けているため、収納先の仕様と実物を合わせて確かめます。

出典:LIXIL|収納の有効寸法と収納物の確認(PDF)

例えばふた付きケースは、本体が入っても棚の中でふたを開けられない場合があります。棚の中で開けるか、ケースごと取り出すかを決めておくと比較しやすくなります。

扉や引出しを開けた状態で動いてみる

収納の前には、扉や引出しを動かす空間と人が使う場所を用意します。確認したい動作は、次のとおりです。

Panasonicの間取りづくりの手引きも、収納の扉を周囲の家具や通路と合わせて検討しています。引戸なら前へ扉が出ない一方で、開けられる範囲と取り出す物の幅は別に確認が必要です。

出典:Panasonic|収納室の形状と扉・動線

今使っている家具を持ち込む場合は、設置後の動作に加え、入口を通して運び込めるかも設計者へ伝えてください。

見学先で収納の奥行きや出し入れの動きを確かめるときは、記録を残して自宅の持ち物と比べると役立ちます。完成見学会の質問と記録の記事に、体感と資料を分けて整理する方法をまとめています。

使用頻度と重さで、収納の高さを分ける

背の高い収納棚の上段に軽い季節物、中段に日常のかご、下段に重い本を配置し、棚受けを描いた一般図
図:使う頻度と重さに合わせた棚の配置

日常品は手に取りやすい場所へ置き、季節物は使う時期と重さで保管位置を分けます。住み始めた後に変えることも考えて、次の二つを整理します。

普段使わない物を、何でも高い場所へ載せる計画にはしません。

使う頻度だけでなく重さも合わせて分ける

あまり使わない物でも、重ければ低い位置にしまう方法を選びます。総務省消防庁は重い物を下段へ収納し、家具の重心を下げる考え方を示しています。

配置を比べるときは、次のように分けられます。

持ち物の条件置く位置の考え方
毎日使う物使う本人が無理なく届く位置を試す
軽い季節物出し入れできることを確かめて上段も検討する
重い本や道具低い位置で持ち上げられる方法を選ぶ

出典:総務省消防庁|重い物を低い位置に収納する理由

子どもと大人では届く範囲が違います。重い箱を高所へ移すことで普段の場所を空けるより、箱の中身を分ける方法も検討できます。

季節家電は保管するだけでなく、使う季節に部屋へ運ぶ経路も確かめます。

棚板や仕切りを変えられる範囲を聞く

持ち物が変わる見込みがある場所では、棚板や仕切りの変更方法を確かめます。打ち合わせで聞きたい内容は、次のとおりです。

例えば子どもの成長に合わせて、低いかごを置く使い方から本や学用品の収納へ変える案があります。可動棚でも調整幅や載せられる重さは製品・施工方法で異なるため、好きな位置へ自由に変えられるとは限りません。

用途をまだ決めていない棚は、将来置きたい物を一つ挙げて設計者と相談すると、必要な変更の範囲を絞れます。収納内に給気口や排気口がある場合は、棚や収納物でふさがない配置も確かめます。

収納面積と、棚に置ける量を分けて比べる

収納の床面積だけでは、棚に置ける量や戻しやすさを判断できません。 面積を増やす前に、次の二つを比べます。

収納率の数字は、持ち物の一覧と収納内部を照合する作業の代わりにはなりません。

通路を含む収納と壁面の収納を同じ物で比べる

人が中へ入る収納は、棚だけでなく出入りする通路も必要です。収納案を比べる際は、次の内容を同じ持ち物で確かめます。

比較する内容確かめること
棚とパイプ予定した箱や衣類がどこへ収まるか
通路と開口奥の物を取り出し、運べるか
居室の使い方収納を増やした後も家具や居場所を設けられるか

例えば同じ数の箱を置く二つの案なら、図面に箱の位置を入れて比較できます。ウォークイン収納が常に多く入るとも、壁面収納が常に使いやすいとも決めず、通路の使い方と一緒に選びます。

出典:Panasonic|収納室の形状と扉・動線

何を優先するかを暮らしの場面で決める

収納と部屋の広さで迷ったら、困っている物と動作を先に決めます。例えば「書類を食卓からすぐ戻したい」なら、離れた納戸を広げる以外にテーブル付近へ小さな収納を設ける案もあります。

予算と床面積を踏まえ、保管する量を見直す案と収納位置を変える案を比べてください。家族が座る場所や窓、通り道も含めると、新居で守りたい使い方が明確になります。

収納と部屋の広さで迷ったときは、一日の暮らしに戻って家族の優先順位を整理します。詳しくは、間取りの決め方の記事で解説しています。

【施工実例】M様邸の飾る棚と衣類収納を見る

南アルプス市M様邸の左右の棚と奥のハンガーパイプ、中央の通路
写真:南アルプス市M様邸の衣類収納

南アルプス市M様邸では、衣類や荷物をまとめる収納と、写真や小物を飾る棚を使い分けました。 収納の広さだけでなく、物をどうしまい、室内でどう見せるかを考えた住まいです。

ウォークインクローゼットには左右に棚、奥に衣類を掛けるパイプを設けています。箱やたたんだ物を置く場所と、掛ける場所を分け、中央には取り出すための通路を残しています。

南アルプス市M様邸の、写真や小物を飾った棚と、かごやバッグを置いた棚
写真:南アルプス市M様邸の写真や小物を飾る棚

棚には写真立てや小物を飾り、隣の棚にかごやバッグを収めています。ランドリーと収納の関係も考え、洗濯物を片付ける際の移動を短くしました。

新居の収納は、保管する量と、使う場所・見せたい物を組み合わせて考えます。 予定する箱や衣類を図面に重ね、棚へ置く量と通路を分けて確かめてください。

収納計画に関するよくある質問

収納計画について、よくある質問にお答えします。

Q. 収納ケースを先に買っておいた方がよいですか?

A. 使いたい製品を候補として選び、収納内部の寸法が決まってから購入すると照合しやすくなります。取手やふたを含む外寸と、取り出す開口が合うかを確かめる必要があるためです。

手持ちのケースを使う場合は、型番・寸法・写真を設計者へ渡してください。

Q. 造作収納と置き家具はどちらを選べばよいですか?

A. 部屋に合わせて形を決めたい場所と、将来の移動を考える場所を分けて比べます。造作する場合も置き家具を使う場合も、費用や納まりに加えて入る物と出し入れを確かめます。

使い続けたい家具があれば、設計の早い段階で大きさと設置したい場所を伝えると比較できます。

Q. 子どもが小さいうちに収納を作り込んでよいですか?

A. 今使う位置と、成長後に変えたい使い方を分けて相談できます。持ち物の種類と本人が届く高さは、成長に応じて変わるためです。

棚板を動かせる範囲や家具を置き換える場所を残せるか、図面で確かめてください。

Q. 扉のない収納でも問題ありませんか?

A. 出し入れする頻度と、室内からの見え方で比べます。扉がないと開閉の動作を省けますが、中の物が常に見えるため置き方も含めて選ぶ必要があります。

写真や図面で目線を確認し、隠したい物と見せたい物を分けてください。

Q. 片付けが苦手でも新築の収納を計画できますか?

A. 今あふれている物と、置いたままになりやすい場所を写真に残すことが出発点になります。すべてを分類し終えていなくても、戻す動作で困る場面を伝えられるからです。

持ち物の整理状況と普段の使い方を伝え、置き場と保管する量を一緒に検討してください。

持ち物の量と使う場所に合わせて、収納を計画しましょう

必要な収納量は、持ち物の量としまう状態の寸法で決めます。配置は使う人と場所に合わせ、収納の床面積だけで足りるかを判断しないことが大切です。

計画する収納が暮らしに合うか、次の3点で確かめましょう。

収納を増やすと部屋が狭くなりそう、と迷っている方は、今の収納の写真や使い続けたい家具・ケースの寸法をお見せください。持ち物をすべて整理し終えていなくても、相談を始められます。

ナカゴミ建設では、物があふれる場所や戻しにくい動作を伺い、棚のつくりと部屋の広さを一緒に検討します。収納を増やす案も、配置を変える案も比べてみましょう。

持ち物に合う収納を相談する

執筆・編集:ナカゴミ建設 WEB広報

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