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コンテナの暑さ寒さ対策|断熱・窓・空調を一緒に整える

コンテナの事業利用を考える記事のアイキャッチ。2040 GALLERYの参考実例写真
写真:店舗「くらしの工具屋ブックマーク」
参考事例|出典:2040 GALLERY

「コンテナの店舗は、夏は暑く冬は寒い?」「断熱材を厚くしてエアコンを付ければ大丈夫?」

見た目が気に入っても、夏の暑さや冬の寒さの中で快適に使えるのか気になるのではないでしょうか。

コンテナの室内を快適にするには、断熱・窓・日差し・換気・空調を使い方に合わせて考えます。断熱材の名前やエアコンの有無だけでは、室内の快適さを判断できません。

この記事では、コンテナの店舗や事務所の購入を検討中の方へ、断熱・窓・空調の選び方と、結露が気になるときの確認点をご紹介します。

使う時間帯や部屋で過ごす場面を思い浮かべながら、快適に使うための工夫を見ていきましょう。

目次

断熱材の名前だけで暑さ寒さを決めない

くらしの工具屋ブックマークの入口側外観。白い外壁と大きな固定窓、木製の扉が見える
写真:店舗「くらしの工具屋ブックマーク」
参考事例|出典:2040 GALLERY

断熱材を使っているかと、その建物の室温や必要なエアコンの能力は分けて確認します。次の二つを整理しましょう。

ブックマークは40ftHC2台と10ftHC1台をつないだ全国参考事例です。原典ではウレタン断熱と大きな固定窓が紹介され、窓際のカウンターと棚のある室内も確認できます。

ブックマークの窓際の室内。カウンターと椅子、外の風景が見えるブックマークの棚のある室内全体。通路と天井、奥の空間が見える

採用材料と建物全体の性能を分ける

確認するのは断熱材の種類だけでなく、施工する範囲・窓・接合部を含む建物全体です。仕様書では次の内容を聞きましょう。

説明にある言葉一緒に聞くこと
断熱材を採用種類・厚さ・施工範囲と、連結部等の納まりを聞く
大きな窓を採用ガラスと枠の仕様、方位、日射を抑える方法を聞く
エアコンを設置用途・人数・機器の発熱を踏まえた能力と配置を聞く

人数・機器・利用時間を設計条件にする

同じ大きさの建物でも、使い方が違えば必要な冷暖房や換気は変わります。相談時は次の項目を伝えてください。

用途伝える条件
事務所勤務時間、人数、パソコンや照明、窓際の席を伝える
飲食店厨房機器の種類、営業中の扉開閉、排気と給気の計画を伝える
休憩所使う時間帯、一度に入る人数、着替えや濡れた物の保管を伝える

例えば短時間だけ使う休憩所と、厨房で調理する店舗では、出る熱や湿気の量が違います。山梨でも設置地域や周辺の日陰は異なるため、所在地と営業時間をそろえて設計者へ伝えます。

出典:建築研究所|省エネルギー建築のための設計ガイドライン。非住宅の外皮・内部発熱・換気・空調を合わせて検討する考え方を参照します。

屋根・壁・床・窓と熱橋を一組で確かめる

店舗の室内を切り開き、屋根・壁・床・窓と日射、換気、空調、人や機器の発熱を描いた一般概念図
図:外皮と日射・換気・空調を合わせて考える場所

壁だけでなく、屋根・床・窓や熱が伝わりやすい部分も確かめます。図面では次の二つを分けて質問しましょう。

断熱の範囲と連結部の連続性を聞く

断熱がどこに入り、窓や連結部でどうつながるかを断面図で確認します。部位ごとの質問は次のとおりです。

部位図面と仕様で聞くこと
屋根・壁・床材料・厚さ・施工範囲と、配線配管等との取り合いを聞く
窓・出入口ガラス・枠の性能と、周囲の断熱・気密の納まりを聞く
連結部・補強部断熱の切れ目や熱が伝わりやすい部分への対応を聞く

図は確認対象を示す一般概念です。特定商品の壁の層順や断熱厚を表していないため、実際の屋根や壁などの構造は、使う製品の図面で確認しましょう。

断熱材の厚さが同じでも、窓や工事の仕上がり方が同じとは限りません。見積もりでは材料名の一行だけで比較せず、部位ごとの仕様がそろっているかを確かめます。

熱橋は材料の厚さとは別に扱う

熱橋とは、周囲より熱が伝わりやすい部分です。断熱材を厚くする検討と合わせ、次の場所がどのように作られているかを聞いてみましょう。

日本サッシ協会は、熱橋を冷暖房負荷や結露に関係する現象として説明しています。熱橋ができる場所は建物のつくりによって違うため、柱や窓枠のまわりで断熱材がどうつながるか、図面で確かめましょう。

出典:日本サッシ協会|熱橋。

日射・換気・空調は営業の使い方に合わせる

高柳カフェの黒い外壁と入口、木製扉が見える外観
写真:カフェ「高柳カフェ」
参考事例|出典:2040 GALLERY
撮影:村川写真事務所(原典表記)

窓の見え方と、日射・換気・空調の働きを一緒に計画します。次の二つを、使う場所と時間帯に合わせて検討します。

高柳カフェは20ftHCを2台使い、客席に大きな窓を設けた全国参考事例です。窓際の客席と厨房を写した写真は、眺望を楽しむ場所と機器を使う場所を分けて考える参考になります。

高柳カフェの客席側全体。大きな窓とカウンター、奥の厨房が見える高柳カフェの厨房全体。シンクと作業台、窓、収納が見える

窓は方位と日よけ、席の位置を一緒に決める

光や景色を楽しめることと、日差しの熱が室内に入ることは分けて考えます。窓を大きくする前に、次の項目を確かめましょう。

条件確かめる内容
方位と周辺窓の向き、隣の建物や樹木による影を確認する
使う時間営業時間と、席や作業台に日が差す時間を確認する
窓と日よけガラスの仕様、庇等の日射対策、冬季の条件を合わせて検討する

高柳カフェの写真から窓の方位や日射性能、室温は確定できません。自分の敷地では、窓際で長く働く人の場所も含めて設計者と確かめましょう。

換気の給気と排気を空調計画につなぐ

換気で外の空気を取り入れる計画と、温度を整える空調の計画は合わせて考えます。相談時は次の条件を伝えます。

エアコンの能力を床面積の目安だけで決めず、屋根や壁・窓・換気・室内の使い方を踏まえて考えます。換気量や給排気のバランスも、営業内容に対応する設計が必要です。

出典:建築研究所|設計ガイドライン第4章「省エネルギー設計手法」(PDF)。

濡れた場所は結露と雨漏りを分けて調べる

濡れを見つけても、断熱不足や雨漏りと決めつけず、いつ・どこで濡れたかを記録します。調べる際は、次の二つを分けてください。

表面結露と内部結露を区別する

室内の表面に付く水滴と、壁などの中で起こる結露は別の現象として調べます。主な確認対象は次のとおりです。

現象確認する条件
表面結露室内の温湿度と、窓や壁等の表面温度の関係を調べる
内部結露実際の壁構成、湿気の移動、乾燥する経路を調べる
雨水の浸入雨との関係、開口・継ぎ目・防水等を調べる

湿気が移動する向きは、季節や温度・湿度によって変わります。常に室内側から外へ動くと決めたり、換気を増やせば必ず解決すると考えたりせず、実際の構成と運転状態で判断します。

住宅向け資料の防湿層や通気層の位置を、そのまま鉄製コンテナへ当てはめることもできません。実際の構造に合わせて、結露のおそれをどう調べ、対策するかを設計者に確認しましょう。

出典:硝子繊維協会の技術情報「結露対策」・冬型・夏型と表面・内部結露の解説。壁体の層順は個別に照合します。

雨・室温湿度・運転状態を同じ記録へ残す

同じ場所を、日時と使い方が分かる形で記録すると調査につながります。施工者へは次の情報を渡しましょう。

残す情報記録する内容
日時と天候発見時刻、雨や風との関係を記す
位置と写真室内全体の位置と、濡れた箇所の近景を残す
温湿度と運転分かる範囲の室温・湿度、空調・換気の運転を記す
使用状況人数、調理・清掃、扉や窓の開閉を記す

濡れの再発や見えない内部の問題が疑われる場合は、施工者や設計者に必要な調査を相談してください。

コンテナの断熱に関するよくある質問

コンテナの断熱について、よくある質問にお答えします。

Q. 鉄製コンテナは必ず暑くなりますか?

A. 素材だけでは決まらず、断熱・日射・換気・空調と使い方で変わります。無対策の箱と、用途に合わせて設計した建物を同じに扱わないでください。

採用仕様と使用条件を図面で確認しましょう。

Q. 断熱材を厚くすれば結露はなくなりますか?

A. 厚さだけでは結露しないと保証できません。熱橋、湿気の移動、施工状態と運転条件も関係します。

実際の構成に合う断熱・防湿等の検討を設計者へ確認しましょう。

Q. 遮熱塗料を使えば断熱工事はいりませんか?

A. 日射を抑える対策と、熱を伝わりにくくする断熱は役割が異なります。塗装だけで冬の熱損失や結露も解決すると決めないでください。

屋根・壁・床・窓を含む外皮の計画で比べましょう。

Q. 大きな窓を付けると夏の暑さが心配です。

A. 窓の方位・ガラス・日よけと、使う時間帯を一緒に検討します。眺望がよいことと、日射熱を抑えられることは別です。

窓際の席や作業台を含めて相談してください。

Q. 家庭用エアコン1台で足りますか?

A. 必要な台数や能力は、広さだけでは判断できません。屋根や壁、窓、人数、機器、換気や運転時間によって変わります。

事務所や店舗の使用条件を伝え、負荷と配置を確認しましょう。

仕様と使い方をそろえて温熱環境を相談しましょう

コンテナを快適に使うため、断熱や空調の相談前に次の3点を整理しましょう。

「夏も冬も快適に使いたい」「窓や空調をどう選べばいい?」と迷ったら、ナカゴミ建設が運営するコンテナ専門サイト「2040山梨」へご相談ください。使う場所や時間帯、ご希望の過ごし方を伺いながら、室内環境を一緒に考えていきましょう。

建物の広さや使い方に合う設備は、設計者と確認しましょう。

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